エコやSDGsを重視したイベント・施設などで注目を集めているのが、環境に配慮した資材の活用事例です。
たとえばリターナブル食器の利用、リサイクル素材を使用した会場作りなどです。
特にサスティナブルな資材を使用した会場作りのアイデアは、店舗やオフィスにも活用でき、導入すれば企業そのもののイメージアップが期待できます。
この記事では、サスティナブルな会場作りや店舗・オフィス作りに役立つ、ダンボール展示台について解説します。
ダンボールで展示台は手作りできる
イベント会場へ重い什器を搬入すると、組み立ての手間や重量・サイズに応じた費用がかかります。
手間や費用を軽減する方法のひとつが、ダンボールで展示台を作ることです。
軽量のダンボールなら、重い天板を台座の上に乗せたり、重い部品同士を支えながら連結したりする必要がありません。
ダンボールをメイン素材とした什器は、片付け時も古紙回収に出すだけで済み、廃棄費用など余計なコストを抑えられます。
ダンボールの展示台のもっとも簡単な作り方は、下記の4ステップです。
1.無地のダンボール・ガムテープを用意する
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2.フタ・底ブタを立てて、四隅をガムテープで留める
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3.箱の内側に補強用のダンボールを×にして入れ、補強する
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4.天板を乗せて四隅をガムテープで留める
デザインはダンボール特有のクラフト感を活用する他、表面をカラーテープや包装紙などで飾るのもおすすめです。
ダンボール1枚を使用する上記の方法の他、組み立ててからフタ部分のみカットしたものを複数連結させれば、簡易的な棚も作れます。
手作りダンボール什器のメリット・デメリット
簡易的なものであれば、ダンボールで展示台などの什器を手作りすることはできます。
しかし手作りのダンボール什器にはメリットの他にいくつかのデメリットもあるため、用途に合った使い方をすることが大切です。
ここでは手作りのダンボール什器がもつメリット・デメリットを紹介します。
ダンボール什器を手作りするメリット
ダンボール什器を手作りすると、3つのメリットが期待できます。
・加工の自由度が高い
・使用後に処分しやすい
・軽量で運びやすい
上記のメリットについて、詳しく解説します。
加工の自由度が高い
ダンボール什器は、自由に加工できるメリットがあります。
紙素材でできているダンボールは、特別な道具がなくとも誰でも手軽に切ったり折ったりできます。
簡単な加工なら、カッターやハサミなど家庭や事務所にある道具のみでできるため、工具を新たに用意する手間もかかりません。
折り方を変えたり、それぞれ違う箇所を切ったりすれば、同じサイズのダンボールでもさまざまな形の什器に変身します。
たとえば上部に切り込みを入れて折り畳めば、奥行や幅が同じで高さの異なる箱を作れます。
他にも、1枚に広げたダンボールを中芯の向きに合わせてクルクルと巻いていくと、丸太のような曲線のある土台に仕上がります。
表面が紙なので、包装紙や画用紙を貼ったりペイントしたりと、デザインの自由度が高いのもダンボール什器の魅力です。
使用後に処分しやすい
主な素材がダンボールでできている点は、処分時のメリットもあります。
通常のダンボールと同じく、使用後は分解して古紙回収に出すだけで済みます。
プラスチックや金属を主な素材とする什器の場合、処分時は自治体のルールに沿いつつ、産業廃棄物として手続きしなくてはなりません。
古紙回収に出せるダンボール什器なら、処分に特別な手続きがいらないため、手間もコストも抑えられます。
回収されたダンボール素材は、再び新しいダンボールとしてリサイクルされるので、環境にも優しいといえます。
軽量で運びやすい
ダンボールは、木材や金属など他の素材に比べると軽量なのも魅力です。
展示台をダンボール素材で作れば、多少大きなサイズのものでも重くなりにくく、ひとりでも持ち運べます。
イベント会場や店舗に設置すると、人の流れや集まり具合に応じて什器の場所を移動させることがあります。
軽量でひとりでも運べるダンボール什器なら、設置後も状況に合わせて移動しやすく、臨機応変なディスプレイ変更が可能です。
また、小型のものなら吊り下げて使用するなど、軽量ならではの他とは異なる展示方法を模索できるメリットもあります。
什器の重量やサイズは、イベント会場までの運搬費にも大きく影響します。
組み立て済みのものを運搬するとしても、折り畳んで現地で組み立てるとしても、軽量なダンボール什器なら最低限の運搬費で済みます。
手作りダンボール什器のデメリット
手作りのダンボール什器はメリットが多い一方で、下記のようなデメリットもあります。
・使用済みダンボールの再利用は危険
・新品でも強度が足りない場合がある
・保管スペースを確保する必要がある
使用状況次第でデメリットとなるケースもあるため、ダンボール什器を手作りするときは用途や環境に注意しましょう。
上記3つのデメリットについて、詳しく解説します。
使用済みダンボールの再利用は危険
ダンボール什器を手作りする場合、通販で商品を梱包していた箱などを再利用する方も多いです。
しかし、使用済みダンボールを手作り什器の材料として再利用すると、下記のような危険が生じやすくなります。
・虫の繁殖
・カビの繁殖
・強度が足りない
運搬や通販で使用したダンボールは一度屋外に出ているため、虫の卵がついていたり湿気を吸収したりしていることがあります。
ダンボール什器を手作りする場合はもちろん、保管箱として再利用する場合も、虫の卵が孵ったり湿気のある部分にカビが生えたりします。
大切な商品や展示物、保管物などを守るためには、使用済みダンボールの再利用は避けたほうが安心です。
そもそも運搬用のダンボールの中には薄いものも多く、強度が足りず破損や事故につながるおそれもあります。
新品でも強度が足りない場合がある
どうしてもダンボール什器を手作りしたいのであれば、清潔な新品のダンボールの使用がおすすめです。
ただし注意点として、市販のダンボールは家具や什器を作ることを想定していないことがあげられます。
新品でも、展示物や工作方法によっては強度が足りず、凹み・歪みが生じて崩れるおそれがあります。
保管スペースを確保する必要がある
構造やデザインを工夫したダンボール什器は、繰り返し使用したくなるものです。
しかし繰り返し使用する場合、次のイベントまでに保管するスペースを確保しなくてはなりません。
手作りのダンボール什器はガムテープなどで補強して作るケースが多いため、保管を想定しておらず、分解しにくい場合がほとんどです。
分解せずに保管できるスペースを用意するか、もしくは一度壊して、イベントの度に同じ手間をかけて作り直す必要があります。
前述のとおり虫や湿気のリスクも考慮すると、保管スペース選びにも配慮が求められます。
ダンボール什器を作る強化ダンボールがおすすめ
素材ならではのメリットを活かすのであれば、市販されている通常のダンボールではなく「強化ダンボール」を使用した什器がおすすめです。
市販のダンボールが回収した古紙(古いダンボール)を再利用して製造されているのに対して、強化ダンボールは繊維の長いパルプ原紙を使用しています。
通常のダンボールにもある軽量かつリサイクル可能なメリットを残しつつ、耐久性に優れているのが特徴です。
強化ダンボールを使用した什器なら、重量のある展示物を乗せたり、人が上に乗ったりしても壊れる心配がありません。
また、点線で切ったり折ったりと、箱型から簡易的に加工して組み立てるタイプなら、運搬時は箱のままトラックに積み込めます。
強化ダンボールならではの耐久性を利用して什器を作りたいときは、専門会社へ依頼しましょう。
専門会社なら、オリジナルデザインのダンボール什器を製作できます。
オリジナルダンボール什器は矢野紙器株式会社にご相談ください
強化ダンボールを使用したオリジナルデザインの什器をご検討の方は、矢野紙器株式会社にお任せください。
矢野紙器株式会社は、これまでさまざまなデザインの強化ダンボール什器やオブジェ、家具や遊具を製作しております。