駅やショッピングモールの集客企画として開催されるポップアップイベントは主催する施設の運営者側はもちろん、出店する企業側にもメリットの多い企画です。
この記事では、ポップアップイベント開催を検討している方へ、会場の選び方や設営のポイントを紹介します。
ポップアップイベントを行うメリット
ポップアップイベントとは、期間限定で開催するイベントのことです。
英語の「(ふいに)現れる・出現する」ことをさす「pop up」が由来となっており、展示会や期間限定ショップなど、高い話題性があるのが特徴です。
常設店舗と異なり、一定期間を過ぎると撤収されることから、ポップアップイベントと呼ばれています。
主に企業が自社製品を試してもらったり、限定商品を販売したりと、認知拡大を目的に開催するイベントです。
ポップアップイベントを開催するメリットは、次の3つがあげられます。
顧客の反応を直に確認できる
ポップアップイベントの会場では、顧客のリアルな反応を確認できます。
オンラインショップや小売店を介した販売では、こまかな顧客の反応を拾い切れません。
ポップアップイベントの会場内で直に顧客と接したり、様子を見たりすることで、初めて気付ける要望や不満もあります。
会場で得た顧客の声は、次回イベントの進行や商品のブラッシュアップのヒントとなります。
イベント開催エリア周辺で実店舗の設置を検討しているブランドの場合、テスト販売としての役割も期待できます。
ブランディングにつながる
期間を限定するポップアップイベントは、ブランディング効果が大きいのも魅力のひとつです。
街中でポップアップイベントを開催することで、これまで自社製品やブランドを知らなかった層にも認知してもらえます。
当日販売ありのイベントなら、認知したその日のうちに商品を購入してもらえる可能性もあります。
普段がオンライン販売のみや地域限定店舗の場合、「いつもは買えないお店が来ている」とプレミアム感も演出できる点も魅力です。
特別なブランド感をもってもらえたり、売上アップにつながったりします。
常設店舗のリスクを軽減できる
一定期間しか営業しないポップアップイベントは、常設店舗にくらべてリスクやコストを軽減できることも特徴のひとつです。
常設店舗の場合、来店や売上がない日でも光熱費やテナント料が発生します。
長期間売上がなくとも、契約期間中はテナント料を支払わなくてはならず、場合によっては「営業すればするほど赤字になる」状態にもなります。
ポップアップイベントなら最初から期間が限られているため、いつまでも会場費を支払う必要がありません。
短期間で集中的に集客・経営することで、常設店舗を構えるよりも、少ないコストで売上を伸ばせます。
人件費もイベント専門会社や派遣会社を利用すれば、期間内のみの発生で済みます。
交通費をはじめとした福利厚生費など、継続雇用にともなう他のコストも不要です。
常設店舗のように、閉店時にスタッフの新たな受け入れ先を手配する必要もありません。
ポップアップイベントを成功させる会場選びのポイント
ポップアップイベントを成功させるためには、SNSなどで事前に告知するだけではなく、口コミや現地でさらに来場者を増やすことが大切です。
口コミや現地での集客を左右する要素のひとつが、会場選びです。
「場所が分かりにくい」「狭かった」などネガティブな口コミが多くならないように、魅力的かつ分かりやすい会場を選びましょう。
ポップアップイベントの会場選びのコツとして、ポイントを3つ紹介します。
1.オープンで分かりやすい会場か
現地でポップアップイベントに集客するためには、通行人がパッと見て「何かやっている」と分かるような外観に仕上げる必要があります。
駅近など立地はもちろん、会場そのものがオープンで気軽に入りやすいことが重要です。
オープンな会場なら通行人に気付いてもらいやすく、繁盛している様子も分かるので効果的に集客できます。
オリジナルデザインを盛り込めば、会場の外観そのものがアピールポイントにもなります。
飲食スペースを設ける場合は、屋外にテラス席を設置して注目を集める方法がおすすめです。
2.展示コーナーと物販コーナーを分けられるか
展示も行うなら、物販コーナーとスペースを分けられる会場を選びましょう。
スペースを分けることで、「じっくり展示を見たい派」「グッズをゆっくり見て購入したい派」のゲストが、それぞれの目的を果たしやすい環境に仕上がります。
人の流れを整理しやすく混乱を避けられるので、トラブル予防や「見やすかった」など好印象な口コミにつながります。
展示コーナーと物販コーナーを分ける方法は、部屋そのものが分かれている会場を借りるか、パーテーションなどを設置できる会場を選ぶかの2通りです。
空間をパーテーションなどで区切って展示コーナーと物販コーナーを作る場合は、商品陳列スペースの近くにバックヤードを設けるようにしましょう。
イベントスペース内が混んでいてもバックヤードから在庫をすぐに補充できる状態であれば、さらなる売上アップが見込めます。
アパレル系の場合は、さらにフィッティングスペースも設置できる広さが必要です。
3.イベント用の設備があるか
音楽を流せる音響設備はあるか、電源があるか、椅子や机があるかなど、イベント内容に合わせて会場作りができる設備があるかも重視したいポイントです。
常設していなくても現地で貸し出しサービスがあれば、機材や什器の運搬に大きなコストをかけずに済みます。
オリジナルドリンクやフードなど飲食物を提供するなら、販売方法や形態に応じた臨時営業許可の取得または届出が求められる点に注意しましょう。
飲食店の臨時営業許可には、会場内の調理場となる施設もある程度の衛生環境や設備が求められるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
キッチンカーを使用する場合も、車を止められるスペースや乗り入れできるルートなどの事前確認が必要です。
ポップアップイベントを盛り上げるオリジナル什器
会場によっては、ポップアップイベントに必要な設備がすべて揃わない場合もあります。
たとえば改札前など駅構内の開けた場所で行う場合、備え付けの音響設備や商品展示用の什器は期待できません。
会場で借りられない場合は、自社であらかじめ手配しておきます。
ポップアップイベントの内容によっては、自社でオリジナルデザインの什器を用意したほうがブランディングや売上につながります。
ここではポップアップイベントにおすすめの、オリジナルデザインで作れる什器について紹介します。
壁・パーテーション
ポップアップイベントの会場作りでは、壁やパーテーションが必須です。
バックパネルやパーテーションがあると、会場の状況に左右されず展示コーナーと物販コーナーを分けたり、バックヤードを設けたりできます。
展示コーナーの順路を作るときも、パーテーションで物理的に区切って誘導すると人の流れがスムーズです。
複数のパーテーションがあれば、駅構内などオープンスペースで開催する場合、イベントスペース全体を囲う壁としても使えます。
無地のものなら会場で借りられることもありますが、ブランディングや集客効果につながるとは限りません。
オリジナルデザインで1から作ったほうが、イベントの雰囲気にマッチしやすく、来場者にブランドの世界観を楽しんでもらえます。
パーテーションを製作するときは、組み立てやすいうえ、軽量で持ち運びやすいダンボール什器がおすすめです。
バナースタンド
ポップアップイベントの入口にバナースタンドを立てると、どのようなイベントが行われているのか一目で分かってもらえます。
バナースタンドをオリジナルで作るメリットは、製品やイベントのイメージを遠方の通行人にもアピールできることです。
バナースタンドの他、のぼりやフラッグなども視認性が高いアイテムです。
ブランドやキャラクターのポップアップイベントなら、人気商品やキャラクターの画像つきバナースタンドがあれば高い集客効果とブランディングが期待できます。
金具のスタンドと布の組み合わせで製作する他、壁やパーテーションと同じくダンボール什器で製作する方法もあります。
軽量のダンボールなら、万が一倒れても怪我人が出にくいので安心です。
展示台・陳列棚
物販をメインとするポップアップイベントの場合、いかに多くの商品を陳列して購入してもらうかが重要です。
展示台でブランドや製品の魅力をアピールしつつ、陳列棚を商品でいっぱいにして、しっかりと売上を出しましょう。
会場によっては、金属製や木製の展示台、陳列棚の貸出がありますが、レンタル利用が見込めない場合は自社で手配しなくてはなりません。
近年は軽量で組み立てられるうえ、エコのPRにもなる強化ダンボール製の什器が人気です。
世界的にSDGsへの注目が高まり、サスティナブル素材への関心が高い企業・個人も増えつつある現代では、イベントの開催方法も環境への配慮が求められています。
強化ダンボールならサスティナブルやエコをPRしつつ、しっかりとした強度で展示台や陳列棚としても安心して使用できます。
ダンボール製なので、印刷でブランドイメージに合ったオリジナルデザインに仕上げられるメリットもあります。
カウンター
受け付け用・チケット販売用のカウンターや、物販コーナーのレジ台など、カウンターも必要です。
イベント内容によっては、カウンターが商談スペースとしての役割も担います。
会場で借りる場合、一般的な机や会議用長机などを貸し出されるケースがほとんどです。
しかし、ブランドの世界観を壊さないオリジナルデザインで製作したほうが、イベントの雰囲気にマッチしやすくなります。
デザインにこだわれば、ブランドのファンが「可愛い」「世界観が好き」とSNSに写真をアップしてくれる可能性もあります。
カウンターも強化ダンボールで製作できるので、オリジナルデザインのものを求める方はいちからの製作を検討してみてはいかがでしょうか。
ダンボール什器なら、商談用のイスなどもカウンターとセットで製作可能です。
パネル・フォトスポット
ポップアップイベントの話題性を増してくれるのが、パネルやフォトスポットです。
顧客が写真をとってSNSにアップしてくれれば、オンラインでの集客やブランディングにつながります。
キャラクターをテーマとしたポップアップイベントの場合、パネルやフォトスポット目当てで来場する顧客も珍しくありません。
大きなパネルやフォトスポットは遠方からも見えやすく、来場者をスムーズに会場へ導いてくれる役割も期待できます。
まとめ
ポップアップイベントを成功させるためには、会場作りが重要です。
壁やパネル、什器など、会場を装飾するアイテムも可能な限りブランドや商品のイメージに合うデザインのものを取り入れましょう。
ダンボール什器なら、手軽にオリジナルデザインのパーテーション、陳列棚、カウンター、フォトスポットなどが製作可能です。
矢野紙器株式会社は、イベント会場向けのダンボール什器を数多く手掛けてきました。
強化ダンボールを使用した、人が乗ったり座ったりできる遊具・家具の製作実績も多数ございます。
「子ども向け遊具を設置したい」「キャラクターと合わせたデザインで陳列棚を作りたい」など、オリジナルダンボール什器の製作はぜひ矢野紙器株式会社へお任せください。