商品の売上を左右する要素のひとつが、陳列や装飾による視覚的な印象です。
売りたい商品をピンポイントで売るためには、陳列方法も工夫しましょう。
この記事では、売上アップに効果的とされる手法「ボリューム陳列」について、棚作りのコツやおすすめの什器を紹介します。
ボリューム陳列に期待できる効果
ボリューム陳列とは、同じ商品を大量に陳列して、ボリューム感を出す手法です。
他にも量感陳列、大量陳列、単品大量陳列などと呼ぶことがあります。
ボリューム陳列をすると、次のような効果が期待できます。
お得感をアピールできる
顧客に対して商品がお得であることをアピールするとき、ボリューム陳列が役立ちます。
同じ商品を大量に陳列するとインパクトが生まれ、お店のイチオシであることが顧客に伝わりやすくなります。
セール品など安い商品を置けば、「人気」「売れている」「お得になっている」ととらえてもらえるため、売上アップ効果も期待できます。
売りたい商品を手に取ってもらいやすくなる
新商品やセール品など、売りたい商品をボリューム陳列すると、手に取ってもらいやすくなります。
ボリューム陳列は棚一列や数列、または一面に同じ商品を並べるため、顧客側からすると遠方からでも分かるほど目立つ光景です。
また、同じものがたくさん並んでいるので、手に取りやすいのもメリットです。
陳列された商品の数が少ないと、「売れ残り」感が出て手に取ってもらいにくくなります。
ボリューム陳列で在庫を多く並べることで、売れ残り感を出さず、人気商品やイチオシ商品として大々的にアピールできます。
売り場に活気を与える
ボリューム陳列は、そのボリューミーな印象から売り場に活気を与えてくれるのも大きなメリットです。
たとえばアメリカ発の大手商業施設は、あえて商品を高く積み立てることで迫力を出し、顧客の目線を集めています。
日本国内でも、コンビニなどで陳列の美しさを重視するケースは珍しくありません。
売り場一杯に同じ商品が同じ向きで整然と並んでいる光景は美しく、活気にあふれ、お店のイメージアップにつながります。
ボリューム陳列の効果を高めるコツ
ボリューム陳列の効果で売上をアップさせるには、いくつかのポイントを押さえたうえで行うことが大切です。
ただ在庫の多い商品を並べただけでは、ボリューム陳列のメリットを活かしきれません。
ボリューム陳列を成功させるコツとして、3つのポイントを紹介します。
1.ボリューム陳列に適した商品を選ぶ
ボリューミーな印象で顧客の目を集めるには、商品選びも重要です。
安定感のないものや、インパクトに欠けるパッケージの商品は、ボリューム陳列をしても効果が期待できません。
とくに安定感のない商品は、大量に積むと崩落の危険を感じやすく、顧客はかえって遠ざかってしまうおそれがあります。
パッケージが無個性な商品も、ボリューム陳列をしても地味な印象を与えます。
ボリューム陳列に適している商品は、色鮮やかなもの、複数並べると美しく見えるものなどです。
たとえばビビッドな色使いをしていたり、商品名やイメージキャラクターが大きく印刷されていたりと、パッケージにインパクトがあるものがおすすめです。
また、箱のように安定感のある商品なら、高く陳列するとさらに注目を集めやすくなります。
2.定期的に入れ替えてインパクトを狙う
見た目が美しくても、長期的に同じ商品が陳列されていてはインパクトが薄れてしまいます。
最初はお得感や特別感があっても、しばらくすれば顧客にとって「いつもの売り場の光景」になり、注目度が下がっていきます。
定期的に陳列する商品を入れ替えて、目新しさを演出しましょう。
特売品にこだわるのではなく、季節ごとの行楽などイベントやテーマを決めて陳列すると、色合いの変化も出やすくなります。
3.小道具を使ってインパクトを出す
商品によっては大量に在庫を抱えられない場合や、高く積み上げられないものもあります。たとえば賞味期限が短いもの・限定品で1店舗あたりの入荷数が限られているもの・積み上げると破損や事故につながりやすい家電製品などです。
商品そのものをボリューム陳列できない場合でも、小道具を使って売り場を盛り上げたりインパクトを出したりできます。
パソコンやレコーダーといった精密機器の場合、あらかじめメーカー側が複数の商品パッケージを積み重ねたように見せるデザインのダンボールを用意してくれることがあります。
崩落や破損のリスクが高い商品をボリューム陳列したいときは、まず販促用のダンボールがないか、メーカーに相談してみましょう。
崩落などのリスクは少ないが賞味期限や販売期間、入荷量などの理由で大量に在庫を抱えられない商品は、什器や小道具でボリューム感を出す方法がおすすめです。主な対処法は、下記のとおりです。
・什器で縦方向に広げる(高さを出す)
・ディスプレイアイテムで装飾する
・小物で季節感を出す
それぞれの工夫について、詳しく解説します。
什器で縦方向に広げる
横に広げるのではなく、縦に積んで高さを出すと迫力が出やすくなります。
陳列する商品に合わせて什器の質感や素材、デザインなども変えられると、よりディスプレイ効果を高められます。
通常は金属や木材でできた什器のデザインを変えるのは、容易ではありません。
しかし、装飾を施したり、陳列台そのものをダンボール什器で用意したりすれば、デザインの幅が広がります。
ダンボール什器とは、強化ダンボールを使用した什器のことです。
軽量でありつつも高い強度を実現しており、ボリューム陳列にも対応できます。
素材はダンボールなので表面に印刷でき、陳列する商品にあったデザインに仕上げられます。
また、設計次第で折り畳み可能なダンボール什器も製作可能です。
使用後は折り畳めば省スペースで次のシーズンまで保管できるうえ、軽量なので持ち運びやすく、設営・撤収の人員数を抑えられます。
ディスプレイアイテムで装飾する
什器周辺に立てるPOPスタンドなど、季節を問わず使用できるディスプレイアイテムの併用もおすすめです。
スタンドさえ用意しておけば、飾るPOPは陳列する商品に合わせてイラストや折り紙ですぐに作成できます。
陳列棚の上部につける看板や、棚前の床部分に貼り付けるフロアマットなどもインパクトがあります。
天吊りPOPなども活用して、遠方からでも注目される売り場作りを意識しましょう。
小物で季節感を出す
ディスプレイに変化を与える基本的な方法が、季節感の演出です。
売り場に装飾で季節感を出すと、関連するシーズン商品が売れやすくなります。
季節感を演出するときは、イベントに注目するとテーマをイメージできます。
ひなまつり・夏休み・クリスマスなど、シーズンイベントの他、春の新生活応援・秋の行楽なども季節感につながる要素です。
POPやクラフト作品の他、すだれ・ビニール幕など、イベントに合った小物を用意して売り場を盛り上げましょう。
ボリューム陳列の什器や小物作りは矢野紙器にお任せください
季節感が売上アップにつながるといっても、ボリューム陳列の効果を最大化するための什器やディスプレイアイテムを、シーズンごとに1から作るのは大変です。
保管スペースはもちろん、製作にかかるコストの問題もあげられます。
毎回保管する手間をなくし、コストを削減するためには、使いまわせるものを作ることがポイントです。
一方で、ボリューム陳列を盛り上げる季節感や特別感を演出する、キャッチーなデザインであることも重視しなくてはなりません。
そこでおすすめなのが、強化ダンボールを使用した什器やディスプレイアイテムの作成です。
強化ダンボールは真新しいパルプ原紙を使用して製作した、強度の高さが特徴です。
さらに一般的な什器などの木製や金属製の作品と比べると、軽量かつ低コストで作れる魅力もあります。
矢野紙器株式会社なら、さらにクライアントと相談のうえ、オリジナルデザインで強化ダンボール什器やディスプレイアイテムを製作できます。
「組み立て式にしたい」「この幅の売り場に合わせて作りたい」など、ヒアリング時にご要望をしっかり伺ったうえで提案するので、ぜひお気軽にご相談ください。
デザイン面も、UVインクジェット印刷で対応可能です。
特殊な形状の製品でも印刷でき、隅々まで色鮮やかなデザインで製作できるので、1台設置するだけで売り場を彩れます。
過去に多くの遊具・家具・什器を手がけており、設計図やデザインからお手伝いした事例もあります。
ボリューム陳列に耐えられる什器作りも、矢野紙器株式会社へ安心してお任せください。
まとめ
ボリューム陳列のメリットを引き出すためには、陳列商品の話題性、ディスプレイ装飾にも注力することが大切です。
フルカラー印刷できるダンボール什器なら、店舗や陳列テーマに適した展示台や棚を使用した、個性的なボリューム陳列もできます。
ボリューム陳列にインパクトを加えたい方や、オリジナルデザインのダンボール什器を使用したい方は、矢野紙器株式会社がお手伝いいたします。
「こんな棚は作れる?」など、簡単な質問からでも結構ですので、一度お気軽にお問い合わせください。