商品展示の方法次第で、売り場の印象は大きく変わります。
活気があり、ユーザーが「ちょっと買ってみようかな」と思うような展示を意識しましょう。
この記事では、商品展示の基本的なテクニックとともに、売れやすいレイアウトのコツを紹介します。
商品展示の基本テクニック
売上を伸ばす商品展示の方法として、覚えておきたい基本テクニックは6つあげられます。
まずは、下記6つの基本テクニックを押さえましょう。
・カラーコーディネイト
・グルーピング
・フェイシング
・スペーシング
・フォーミング
・エフェクト
モノがあふれている現在は、商品の魅力や価格だけでは売上が伸びないこともあります。
売りたいものを狙いどおりに売るためには、陳列棚のレイアウトを工夫して、お客様に選ばせることが大切です。
ここでは陳列棚のレイアウトを考えるうえで重要な、上記6つのテクニックについて、詳しく解説します。
1.カラーコーディネイト
売り場に限らず、さまざまな空間やモノの配色には、いくつかのルールがあります。
意識せずに陳列すると商品の色同士がケンカして、ごちゃごちゃした印象の売り場に仕上がります。
配色の基本は、薄い色から濃い色になるように陳列することです。
どの色を先に並べるべきか迷ったときは、色相環を意識すると分かりやすくなります。
色相環とは、色を赤・橙・黄・緑・青・紫の順に環状に配置したもので、カラーコーディネイトやインテリアコーディネイトなどさまざまな現場で活用されています。
陳列棚にメリハリを出したいときは、色相環の対象に位置する色同士を組み合わせるのがポイントです。
反対に近い位置の色を組み合わせると、統一感が出ます。
売れる雰囲気を作るためには、商品同士の配色だけではなく、売り場全体の印象も意識しましょう。
イベントに合わせた商品展示の場合、クリスマスなら赤・緑、ハロウィンならオレンジ・黒・紫といったテーマやストーリーがもつ色のイメージも重要です。
2.グルーピング
グルーピングは、「くくり」とも呼ばれるレイアウト方法です。
同じ商品や関連性の高い商品同士をグルーピングして、ひとかたまりの売り場を作ります。
たとえばスーパーの100円お菓子や無添加お菓子など、パッケージに統一感のある同じブランドの商品で一面を埋める方法も、グルーピングの一種です。
また、パッケージなどに統一性がなくても、同じ価格帯の商品を揃えればグルーピングとなります。
グルーピングの特徴は、各くくりの境目がはっきりとするので売り場にメリハリが出ることです。
ユーザー目線で見やすい・分かりやすいメリットもあります。
グルーピングの商品展示方法は、下記の2種類があげられます。
・垂直くくり:縦方向に陳列する方法
・ブロックくくり:垂直・水平の方向に同じ商品を並べ、面で陳列する
垂直くくりは、平冷蔵ケースや冷凍ケースなどの低い陳列スペースで行われることが多いのが特徴です。
3.フェイシング
フェイシングは、商品のパッケージ(フェイス)を揃えて陳列する方法です。
パッケージには、その商品の伝えたいこと(味・特徴・イメージキャラクターなど)が詰まっています。
整列させることで商品の特徴が伝わりやすく、魅力をアピールできます。
フェイシングの特徴はフェイス数(面に陳列される商品パッケージの数)が多いほどインパクトがあり、売れやすくなることです。
フェイス数を増やす場合は、棚の奥まで商品をしっかり並べるよりも、あえて隙間を作ったり奥行きの量を減らしたりするほうが早く売れることもあります。
フェイシングで意識するのは、パッケージの角度にもこだわり、美しく見せることです。
同じ角度にパッケージを向けて整列させることで、インパクトが生まれます。
4.スペーシング
高級感を出したいときは、適度な間隔をあけて商品展示を行うスペーシングが向いています。
商品の形状やサイズ、デザインに合わせて適切な間隔をあけて陳列することで、美しく見やすいフェイス作りにつながります。
スペーシングは、ケーキショップや百貨店の和菓子・洋菓子店のショーケースなどで多く見られる方法です。
みっちり並べず、あえてスペースを設けることで、商品が魅力的かつ高級に見えるようになります。
グルーピングとあわせて活用されることも多いテクニックです。
高級感の演出には什器とのバランスも重要となるため、ディスプレイ計画を練るときは実際の売り場のスペースや印象もチェックしておきましょう。
5.フォーミング
商品をただ陳列するのではなく、美しい形で展示することをフォーミングと呼びます。
アパレル系なら、マネキンなどに商品を着せて展示する方法がフォーミングに該当します。
その他の小売店で行える簡単なディスプレイ装飾も、フォーミングの一種です。
具体的には、商品を際立たせるために小物を飾ったり、布やタペストリーを背景・敷物として使ったりすることをさします。
フォーミングの特徴は、効果的な演出を行うにはある程度のセンスや知識、経験が求められることです。
6.エフェクト
フォーミングよりもこまかな装飾などは、エフェクトと呼ばれます。
エフェクトは効果や影響などを意味しており、より商品が魅力的に見えるように行う工夫全般をさします。
お客様が商品を取りやすいように台座で商品に高さを出したり、フェイスごとに装飾のカラーテーマを変えたりすることなどがエフェクトの手法です。
お菓子売り場の場合、季節限定の味のみ小物や装飾で目立つようにするのも、エフェクトを取り入れた陳列方法です。
エフェクトの特徴は、提案者・飾り付け担当者のセンスや経験だけではなく、ときには知識も求められることです。
たとえば同じお月見でも、芋名月(8月の十五夜のこと)と栗名月(10月の十三夜)では、相応しい装飾は異なります。
知っているつもりのテーマでも、装飾を企画するときは一度調べるクセをつけることが大切です。
売れやすいレイアウトを作るコツ
基本テクニックの効果をさらに引き出すためには、レイアウト効果も意識しましょう。
レイアウトとは、商品の配置・配列のことをさします。
レイアウトのコツを覚えておくと、店舗だけではなくイベントなど展示会でのブース作りでも役立ちます。
覚えておきたいレイアウトのコツは、次の3つです。
見やすいスペースへの陳列を意識する
お客様にとって見やすいスペースに商品があると、注目されやすくなります。
見やすいスペースとは、ゴールデンスペースのことです。
具体的には床上75〜150cm、横幅90cmの範囲をさします。
ゴールデンスペースに売りたい商品を陳列するときは、ターゲットの平均身長も参考にすると効果的です。
子ども向け商品なら、ゴールデンスペースの中でも低めに配置したほうがターゲットの視界に入りやすくなります。
反対に男性向け商品なら、上のほうに配置したほうが見やすく、低すぎると視界から外れる可能性があります。
デモンストレーションを活用する
パッと見ただけでは使い方やメリットが分かりにくい商品は、デモンストレーションするのもおすすめです。
実際に商品を使ったシーンを見せにくい場合は、動画を撮影しておいて店頭で再生するのも同様の効果が期待できます。
デモンストレーションの中には、試食も含まれます。
お客様自身が試食・試用できるスペースを設けると、人が集まりやすく認知度拡大や売上につながります。
デモンストレーションを活用するときは、遠くからでも認知できる売り場作りをしましょう。
「なにかやっている」「なんだろう」とお客様に興味を持ってもらうことが大切です。
目立ちやすい売り場作りには、ダンボール什器がおすすめです。
ダンボール什器とは、通常よりも丈夫な強化ダンボールを使用した什器をさします。
軽量かつ折り畳めるので、土日などイベントスペースを作りたい日だけサッと設置できます。
矢野紙器株式会社の強化ダンボールを使用したオリジナル什器なら、形や色などデザインにもこだわれます。
UVインクジェット印刷でフルカラーの什器が作れるので、お店やイベントのテーマカラーを取り入れた、売り場・商品と親和性の高いディスプレイ作りをしたい方に最適です。
使用シーンがイメージできる展示をする
家具家電など、使用シーンがイメージできるような商品展示をすると売れやすいものもあります。
大手家具メーカーの店舗の例を見ると、部屋をまるごと売り場に作り、ベッドやカーテン、食器など商品を複数展示しています。
お客様は実際の商品を疑似的に作られた部屋の中で試せるため、自室へ導入した場合のサイズ感やインテリアのイメージがしやすく、購入へつながります。
家具メーカーの例からも分かるとおり、使用シーンをイメージできるような商品展示のコツは、関連する小物などもレイアウトすることです。
関連性の高い商品が同じスペースに集まると、お客様のあわせ買いも促せます。
売り場に関連性の高い商品を集中させる手法は、家具家電だけではなく、日用品や食品でも通用します。
イベント展示なら夏用に浮き輪と水着、プール用のビニールバッグなどを一緒に陳列したり、秋用にアウトドアグッズを陳列したりします。
メインとなる商品をもとに、テーマやストーリーを意識すると、レイアウトの参考になります。
矢野紙器株式会社なら、大型のディスプレイやオブジェも強化ダンボールで手軽に制作可能です。
たとえば海水浴シーズンの売り場作りなら、波をイメージしたデザインで売り場を演出しつつ陳列棚としても使える什器の作成実績がございます。
強化ダンボールを使用しており、商品を積み上げる陳列方法にも対応できます。
個性的なディスプレイは矢野紙器株式会社の什器にお任せ
こだわりの商品展示やレイアウトの効果を最大限に発揮させるためには、什器の活用も大切です。
金属素材そのままで味気のない什器を使用すると、売り場作りの雰囲気を壊したり安っぽく見せたりするおそれがあります。
お得感を演出したいときはメリットになる一方で、限定商品など特別感を演出したい商品の場合はマイナスポイントとなりかねません。
とはいえ、金属や木製の什器は場所をとる、重量がある、価格が高いなど気軽に何個も購入できるものではないでしょう。
そこでおすすめなのが、強化ダンボールで作るオリジナルデザインのダンボール什器です。
ダンボール什器には、下記のメリットがあります。
・重量のある商品も陳列できる
・UVインクジェット印刷でフルカラーデザインで作れる
・形状・サイズも自由にオーダーメイドできる
・ダンボールなので軽量で持ち運びやすい
・折り畳めば場所を取らない
・強度があるので繰り返し使える
・不要になったら古紙回収に出すだけで処分できる
矢野紙器株式会社は、小ロット製作も承っております。
期間限定のイベント展示や季節ものの売り場作りにも役立つダンボール什器を、ぜひご検討ください。
まとめ
商品のレイアウトは、売り場の雰囲気に大きな影響を与えます。
装飾を使ってイベント感を演出したり、整列させてインパクトや高級感を出したりと、売りたい商品に合わせてさまざまな手法を取り入れましょう。
適切なレイアウトを行えば、売りたい商品がピンポイントで売れるようになります。
商品展示用の什器にもこだわりたい方は、矢野紙器株式会社へお任せください。
丁寧なヒアリングで一からオリジナルデザインのダンボール什器を製作するので、競合とは異なる演出方法を取り入れられます。
「こんな感じの什器は作れる?」など、まずはお気軽にお問い合わせください。