売り場の角地やレジの端など、棚のエンド部分は、陳列次第で売上を左右する大切な場所です。
話題となっている商品をさらに多く売り上げたり、買い忘れはないか顧客に促したりと、エンド陳列には複数の活用方法があります。
エンド陳列は「エンドゴンドラ」「エンドステージ」「エンド平台」など複数の種類があり、什器やPOP・装飾を使いこなすことで立体感のある魅力的な演出にもなります。
ダンボール素材を使用すれば、カットや着色・印刷などの加工によってカラフルでキャッチーなディスプレイ作りも容易です。
矢野紙器では、エンド陳列に最適なダンボール素材の什器やPOP、看板などの装飾類もオリジナルで小ロットから製作できます。まずはお見積りより用途をお聞かせください。
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ここではエンド陳列を行うメリットと、効果的に活用している事例を解説します。
エンド陳列を行う目的と種類を解説
まずはエンド陳列の目的や種類について、基本的な情報を解説します。
エンド陳列とは
エンド陳列とは、ゴンドラと呼ばれる棚の両端に商品を陳列することです。一般的に、店舗の什器は、複数のゴンドラを島のように並べて使用します。
ゴンドラの両端(エンド部分)は店舗の入り口や通路、レジに面していることが多く、顧客の注目を集めやすい場所です。入り口に面した位置には、セール品や新商品を置くと集客効果も見込めます。
入り口以外の場所でも強くアピールしたい商品をエンド陳列すれば、ほかのアイテムを目的に来店した顧客の「ついで買い」が期待できます。
エンド陳列の種類
エンド陳列は、使用する棚板の種類や陳列方法によって、いくつかの種類に分けられます。主な手法としてあげられるのは、「エンドゴンドラ」「エンドステージ」「エンド平台」の3つです。
エンドゴンドラ | 通常のゴンドラと同じ什器をエンドとして配置する |
通路内などで使用する通常のゴンドラを、エンドとして配置する方法です。通路の棚と高さが揃えられるうえ、両サイドに落下防止のネット(サイドネット)を組み合わせればボリューム感のある陳列ができます。重心の不安定な商品も、安全に陳列できるメリットがあります。 |
エンドステージ | 奥行きのある棚(ステージ)で張り出しを作り、ボリューム感を出す |
下半分にステージを取り付けて、大型商品陳列や大量陳列によってボリューム感を出す方法です。棚板ではなくステージで張り出しを作ることで、商品を箱のまま積み上げて「お得感」を演出できます。上半分は、ステージ上の商品の邪魔をしないよう、奥行きの浅い棚を取り付けるのが一般的です。 |
エンド平台 | 棚ではなく2段ワゴンをエンドとして設置する |
ステージ部分が、囲いのあるワゴンになったタイプです。ワゴンは棚板のように調節でき、一般的には女性の腰や胸の高さに設置されます。下段にストックを保管できるうえワゴン上部に棚がないため、素早い商品補充が可能です。 |
上記のほかにも、半円形に張り出した棚板で視覚的に購買意欲を刺激するタイプなどもあり、エンド陳列はバリエーションに富んでいます。
陳列する商品の種類や価格帯、ターゲットに合わせて使い分けることで、売上アップにつながります。
陳列方法で売上が変わる
売上は、店舗の売場作りによって大きく左右されます。
同じ商品を取り扱っていても、配置場所や陳列方法次第で魅力的に見えることもあれば、購買意欲がそそられないこともあります。
効率よく売上を伸ばすためには、売場作りの工夫が不可欠です。中でも場所ごとの商品の陳列方法は、購買意欲のキーとなるため、とくに意識したいポイントです。
エンド陳列を活用すれば、売上が大きく好転します。
エンド陳列のメリットと注意点
エンド陳列の効果を最大化するためには、性質をよく理解したうえで活用することが大切です。
エンド陳列の性質として、ここではメリットや注意点、企画するときのポイントについて解説します。
エンド陳列のメリット
エンド陳列を行うメリットとして、下記の3つがあげられます。
・場所の良さを活かしやすい
・売りたい商品をすすめやすい
・陳列の演出がしやすい
ゴンドラのエンドは、顧客が店内を移動するときも目につきやすい場所です。
認知してもらえるのみならず、陳列するだけで「お店が売りたい商品」「お得な商品」「人気商品」であることをアピールできます。レジに向かう途中の顧客に見てもらえば、衝動買いを促せます。
前述のとおり、エンド陳列にはさまざまな種類があるため、目的に応じて演出を変えやすいこともメリットです。
箱買いしてほしい商品はエンドステージやエンド平台で、在庫を台にして陳列できます。試して欲しい新商品なら、エンドゴンドラで一面に陳列して、視覚的にアピールすると効果的です。
エンド陳列の注意点
エンド陳列を行うときに注意すべきポイントは、商品が崩れやすくなる場合もあることです。
たとえばエンド平台で大量の缶詰を陳列した場合、高さを出しすぎると些細な衝撃で倒れてしまうおそれがあります。事故や損失につながるため、商品に合ったエンド陳列の種類および量を慎重に見極めることが大切です。
安定性のある商品を陳列する場合も、盛りすぎは避けましょう。高さが出ると、商品が売り場の見通しを悪くします。
エンド陳列を企画するポイント
エンド陳列を実践する前に、企画立案が必要です。企画を練るときは、下記の5つを先に決定します。
・どの時期に展開するか
・どんなジャンルにするか
・どの商品をプッシュするか
・どのような組み合わせで展開するか
・何日間陳列するか
たとえば行楽シーズンに菓子売り場でエンド陳列を行うなら、各項目は下記のとおりです。
検討項目 | 回答例 |
どの時期に展開するか | 花見に合わせて3月に展開する |
どんなジャンルにするか | ファミリーパックの菓子中心にする |
どの商品をプッシュするか | 暑くても溶けないスナック商品にする |
どのような組み合わせで展開するか | 凍らせて持っていけるゼリー類も組み合わせる |
何日間陳列するか | 春休みのスケジュールに合わせて10日間 |
上記はあくまで一例です。企画を実行したときの売上実績を記録しておき、試行錯誤しながらノウハウを構築していきましょう。
記録を取るときのポイントは、単純な販売数量や金額のみに限定しないことです。年ごとの気候や商品相場、展開した日なども売上を左右するため、多角的な視点で記録を残す必要があります。
エンド陳列のメリットを生かす工夫
エンド陳列は、場所の良さや、棚の組み合わせ方次第で幅広い商品に対応できる点など多くのメリットがあります。
各メリットを生かして売上につなげるためには、効果を最大化するための工夫が必要です。
エンド陳列を生かす工夫
エンド陳列の基本は、配置する島に関連する商品を置くことです。
カレールーならカレーやシチューの商品がある列へ、醤油なら調味料の列へ配置します。まったく別のジャンルの場所に展開すると、顧客を混乱させかねません。
展開する商品の組み合わせにも、注意しましょう。複数種類の商品を陳列したいときは、用途を統一します。
たとえば「パスタとパスタソースを合わせて陳列する」などです。展開期間中は関連性のあるものを並べると、販促効果が高くなります。
陳列するときの商品や棚の高さも、意識すべきポイントです。商品に合わせて、手に取りやすい高さへ棚やワゴンを調節します。
エンド陳列の事例
顧客に興味をもってもらい、売上につなげることがエンド陳列の目的です。商品の並べ方に加えて、ディスプレイなどの戦略も重要といえます。
どのようなエンド陳列が効果的か、ここでは事例を紹介します。
季節商品、新商品、トレンド品をまとめた事例
(出典:ディスプレイコンテスト「明治 店頭陳列・演出コンクール」)
上記はバレンタインにちなんだ陳列により、ディスプレイコンテストのスーパーグランプリ賞を獲得した店舗の事例です。
2列のエンドを利用して、大々的にバレンタインを盛り上げています。
ポイントは、片方のエンドに定番商品を陳列して、一方には健康志向の商品のみを配置していることです。
近年は健康志向のチョコレートが数多く発売されており、売上を伸ばしつつあります。健康的なチョコレートを分かりやすく陳列することで、季節商品、新商品、トレンド品の3要素を満たしつつ、顧客ニーズにも応えています。
ディスプレイや什器のデザイン性で目をひく事例
(出典:ディスプレイコンテスト「ワッショイ! 凄麺夏祭り ディスプレイコンテスト」)
上記は、即席麺のディスプレイコンテストでグランプリを受賞した事例です。複数種類の味を展開するシリーズ商品であることに着目して、合戦風の演出を取り入れています。
3つのエンドをそれぞれ「城」に見立て、吊り下げPOPやステージ下、床に「城郭」「石垣」「お堀」のデザインを取り入れたディスプレイが特徴的です。
目を引くデザインとキャッチコピーで、顧客はシリーズ商品が多く発売していることを知り、「どの味が一番美味しいか」と複数買いしたくなります。
商品を引き立たせる小物を配置する
(出典:ディスプレイコンテスト「ディスプレイコンテストオリーブオイルコース、ごま油コース」)
上記は食用油のディスプレイコンテストでグランプリを受賞した事例です。左側がオリーブオイルを、右側がごま油をテーマにしています。
オリーブオイルは野菜や造花、オリーブの苗木などで「自然の恵み」感を演出し、ごま油は紅葉の造花で秋におすすめのオイル鍋を提案しています。
オリーブオイルのディスプレイは、サイドのボードでオリジナルのレシピ集も無料配布しています。
安いから買うのではなく、顧客が「今度作ってみよう」と明確な目的をもって購入するよう促しているのが特徴です。
ごま油のほうでは、中央に鍋を美味しく食べるための調味料も組み合わせてディスプレイし、献立に悩んでいる顧客へ訴求しています。
販促什器、展示台、POP作成はお任せください!
季節やイベント、企画に合わせてこまめにディスプレイを変更することで、お客様に気持ちよく商品を購入していただけるようになります。
一方で、「うちは手先が器用なスタッフがいないから」「こだわりすぎるとコストがかかるから」と毎回ディスプレイに悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
手軽に販促什器や展示台、POP作成を行いたい方は、ぜひ弊社にお任せください。
販促に強化ダンボールを使用するメリット
・丈夫なので高コスパ
・廃棄の手間がかからない
・着色・印刷しやすい
・さまざまな形状で作れる
強化ダンボールを使用した販促什器や展示台、POPは耐用年数が長く、高コスパです。
通常のダンボールと同じく古紙回収に出せる素材を使用しており、廃棄に特別な費用もかかりません。
ダンボールだからといって茶色だけではなく、着色・印刷加工でバリエーション豊かに作成できます。
丁寧なヒアリングで用途に適した強度や外見、組立方法などに個別対応できますので、まずはぜひイメージをご相談ください。
弊社の強化ダンボールを使用した製品例は、下記のページにてご覧いただけます。
詳細こちら⇒販促什器、展示台、POP作成
まとめ
強化ダンボールで販促什器や展示台を作成すれば、重い商品もボリューミーな陳列が可能です。
通常のダンボール素材と同じく印刷・着色できるため、パステルからビビッドな色まで、売り場のイメージに合った幅広いデザインを実現できます。
強化ダンボール什器を活用したキャッチーなエンド陳列で、売上アップをはかりましょう。