複数社が集まる展示会は、競合も多く参加しています。
競合に負けず自社ブランドや商品の認知度を拡大させるためには、ディスプレイの工夫が欠かせません。
この記事では、展示会のブース作りで押さえておきたい、集客につながるディスプレイのコツを紹介します。
展示会を成功させるディスプレイのコツ
展示会のブース作りは、ディスプレイの工夫が集客の成否を分けます。
ただし、必ずしも木工ブースのように大掛かりなディスプレイを作る必要はありません。
イベントによっては、パーテーションや背景で区分けされたブースを使用することもあり、空間的が制限される中でディスプレイを考えなくてはならないケースも多いためです。
重要なのは、ブースの広さや枠に制限されない、どんなシチュエーションでも活用できるディスプレイのコツを理解しておくことです。
展示会を成功させるために、ディスプレイ装飾で重視すべきポイントは6つあげられます。
パネルを活用する
展示会のブースで使用するパネルは、大まかに分けると下記の3種類です。
パネルの種類 | 目的 |
キャッチコピーパネル | ブースに興味をもってもらう |
商品紹介用パネル | 出展した商品の魅力を伝える |
案内用パネル | 出展期間などをアナウンスする |
まずはキャッチコピーパネルでブースの存在に気付いてもらい、立ち寄ってもらう必要があります。
パッケージブースのように左右に他の出展者が並んでいる場合、通行人から見えやすい位置や角度にキャッチコピーパネルを置くのがポイントです。
入口の両サイドに斜めに設置すると、歩きながらブースをチラ見している来場者の目に飛び込みやすくなります。
商品紹介用パネルは、商品名・魅力・こだわり・購入者のメリットを分かりやすく伝えるためのものです。
どんな技術が採用されているのか、どのように使うのかなどを掲載する他、使用者の口コミもあると、魅力が伝わります。
案内用パネルは、ブースの出展期間などを案内するためのものです。
たとえば開発担当者や経営者などがブースで直接対応したり、デモンストレーションをしたりする時間が決まっているなら、案内用パネルの設置がおすすめです。
タイムスケジュールを伝えることで、「1時間後に来たら開発者に質問できる」と再度立ち寄ってもらえる可能性が高くなります。
担当者が他の来場者に対応している間も、パネルで案内していれば、タイムスケジュールを多くのターゲットに伝えられます。
展示商品のレイアウトにこだわる
ブース作りで理解しておくべきポイントは、会場での商品の展示と店頭での陳列で、目的がまったく異なることです。
・会場での展示:商品の魅力を伝える
・店頭での陳列:商品の価格・種類を伝える
店頭での陳列は、あくまで商品をその場で購入してもらうことが目的です。
キャンペーン商品などディスプレイで魅力的に飾ることもありますが、目立たせることが主目的ではありません。
あくまで商品の価格・種類を簡潔に見せて、手に取ってもらいやすくするための工夫です。
展示会の場合、必ずしもその場で購入してもらうことが目的とは限りません。
新商品のプロモーション、ブランド・メーカーの認知拡大、取引先の新規開拓など、展示会参加の目的はさまざまです。
店頭での陳列とは目的が異なるため、展示会に適したレイアウトを意識することが成功のコツです。
展示会では、商品を魅力的に魅せるための装飾やレイアウトを取り入れましょう。
主なテクニックは、下記のとおりです。
・商品にピンライトをあてる
・商品にあてるライトのみ色を変える
・商品のある展示台のみ色や形を変える
・メインの商品のみセンターに置き、残りは奥に配置する
・入口付近に仕掛けを作る
など
ブースの中で、とくに伝えたいもの、見てもらいたいものが一目で分かるようなレイアウトが求められます。
来場者の視界へ入れるためには、商品を置く机や展示台の高さも重要です。
店頭では手に取りやすい腰の高さなど、購買行動へ直結する位置が陳列の目安です。
一方、展示会では目線の高さやそれより若干上に配置したほうが、「近くに寄って見てみよう」と思ってもらえます。
販促ツールを活用する
展示会では、人が短時間で集まりすぎると、担当者の人数が足りなくなるおそれもあります。
十分にアピールできないまま、「忙しそうだから」「無視されたから」と大多数を取り逃してしまいかねません。
対応しきれない相手にも自社の存在を覚えていてもらうためには、設置するだけで情報を伝えられる販促ツールの活用がおすすめです。
活用できる販促ツールは、たとえば下記のアイテムがあげられます。
・タペストリー
・フロアマット
・カタログスタンド
・パンフレット・リーフレット
展示台が人混みで見えなくても、タペストリーやフロアマットなどの巨大な販促ツールがあれば、社名や商品名を覚えてもらえます。
「人が少なくなってから見に来よう」と一度離脱する来場者も、覚えやすいアイキャッチがあると後で迷わずブースに来てくれます。
再来場や後日の問い合わせに役立つのが、カタログスタンドです。
パンフレットやカタログを手軽に持ち帰れる仕組みがあると、多くの人にアピールできるうえ、来場者の手元に自社への問い合わせ先情報を残せます。
「気になるが担当者につかまって今日すぐ商談になると面倒」という人も、サッと持って行けるパンフレットやカタログがあれば、後日の商談が期待できます。
人が多くてさばき切れないときも、カタログスタンドが身近にあれば、来場者が離れる前に担当者がサッと取り出し、「こちらだけでもお持ちください」と手渡しできます。
効率的にアピールするコツは、パンフレット・カタログ・リーフレットなど配布用の販促ツールを、一か所に平置きしないことです。
一か所にしかない配布物は取りにくかったり、来場者に気付かれなかったりするおそれがあります。
また、平置きは近くを通りかかった層にしか認識してもらえず、遠方の人にはアピールが困難です。
どの方向からブースに立ち寄っても手に取ってもらえるように、カタログやリーフレットなどの配布物は複数個所に置きましょう。
カタログスタンドやウォールポケットを活用して、配布物の表紙が通路から見えるように置くのもポイントです。
商談スペースを設置する
展示会の場合、商談スペースを必ずしも設置する必要はありません。
ただし、来場者に丁寧に商品説明したい、その場で見積もりを提示して参考にしてもらいたいなど、じっくり時間をかけて応対したいときは、商談スペースがあると便利です。
当日中に契約へ至らなくても、商談スペースで詳しい話や見積もり情報を提示すれば、後日の契約に結びつけられます。
契約のためだけではなく、来場者と密な関係を構築したいなら、商談スペースの設置を検討してはいかがでしょうか。
設置時は、商品や契約内容によっては、来場者が周囲を気にせず相談できるように、プライバシーに配慮した商談スペースを作ることも大切です。
フルオープンな商談スペースでも、人の集まりやすい展示台から離れた場所に配置するだけで、安心度が変わります。
展示会によっては、主催者側が共用の商談スペースを用意していることもあります。
有料の場合もあるので、事前に場所や料金、プライバシーへの配慮の有無も確認しておくと安心です。
たとえ自社ブースから近く、無料で利用できるとしても、プライバシーが筒抜け(席同士が近い、壁がないなど)の商談スペースなら、利用は避けるべきです。
また、商談への誘導を主な目的とするなら、空いてるかどうかわからない共用スペースに頼るのは効率的とはいえません。
できる限り自社ブース内に商談スペースを設けたほうが、来場者をスムーズに誘導できます。
自社ブース内なら商品を実際に試してもらいつつ疑問に答えたり、要望をヒアリングしたりしやすいメリットもあります。
ブースの配色を最小限にする
展示会では、ブース内の色数を減らすことも大切です。
目立たせようとカラフルなブースにしていると、かえってごちゃつき感が出てしまい、何を伝えたいのか分からない空間に仕上がります。
コーポレートカラーやブランドカラーなど展示する商品を想起させる色をメインに、最大でも3色程度に抑えるのがコツです。
色を3色に抑えるべき理由は、カラーコーディネートの観点では配色バランスが重視されるためです。
配色バランスは70:25:5の比率が黄金比とされており、それぞれ70%がベースカラー、25%はアソートカラー、5%はアクセントカラーをさします。
たとえばインテリア業界では、部屋の壁がベースカラーにあたり、白・ベージュ・グレーなどが一般的です。
展示会のブースなら、明るいパステルカラーも使いやすいでしょう。
アソートカラー(配合色)はメインカラーとも呼び、インテリアの場合、大きめの家具をさします。
空間の印象を大きく変えるのは、実はベースカラーではなくアソートカラーのほうです。
ベースカラーとバランスの良い配色を選ぶ必要があり、たとえば壁をコーポレートカラーにするなら、ベースカラーにブランドカラーを取り入れます。
ロゴが2色の会社なら、明るい色をベースカラーに、もう一方をアソートカラーに採用するのもおすすめです。
ベースカラーとアソートカラーは、必ずしも相反する色を組み合わせる必要はありません。
エコ商品を主に取り扱う企業なら、真っ白なベースカラーに明るいグレーや木目を合わせて、ナチュラルに仕上げる手法も効果的です。
5%のアクセントカラーは、全体を締めるための差し色です。
アソートカラーよりも人の目を惹きつけることがあります。
ベースカラーやアソートカラーと系統を合わせて、明度や彩度で変化をつけると自然な仕上がりになります。
たとえばベースカラーが白、アソートカラーが黄緑のブースなら、深緑や黄色などがおすすめです。
展示会では、カタログスタンドや看板・タペストリーの文字などの色に適しています。
デジタルサイネージを設置する
デジタルサイネージの設置も、自社ブースを目立たせるテクニックのひとつです。
デジタルサイネージのメリットは、「動きのある看板」で注目を集められることにあります。
大きめの看板を設置するだけでは、社名や商品名、パッケージ画像など1つのデザインをPRできる程度です。
動画を再生できるデジタルサイネージなら、社名や商品名を映した後に商品を実際に使用しているシーンや、強調したいメッセージなども流せます。
ストーリー風に仕上げれば、来場者は「次はどんな展開があるんだろう」と立ち止まって見てくれたり、SNSで拡散してくれたりします。
動きがあるので、ごちゃごちゃした会場でも人の目を惹きつけやすいのもメリットです。
デジタルサイネージはスタンドタイプもあり、案内用パネルとしても使用できます。
リアルタイムで状況に応じて表示内容を変えることもできるので、タイムスケジュールの変更が多い場合や、こまかく変動する待ち時間の表示にも最適です。
こだわったディスプレイはコストがかかる
ディスプレイにこだわろうとすると、カタログスタンドや背景、展示台、看板、デジタルサイネージなど製作するものが多くなります。
イベント展示が年に数回しかない場合、製作後は次回の出展まで保管するスペースも必要です。
展示会への参加は販促ツールの製作・運搬・設置・撤収・保管と、さまざまなコストがかかるともいえます。
レンタルできる販促ツールもありますが、借りる場合も相応の費用がかかるため、効果的なコストカットは難しいでしょう。
たとえばデジタルサイネージをレンタルすると、某社の場合は43インチのスタンドタイプで1日1.2万円、インチ数が大きければ10日で10万円を超えます。
更に万が一のための保険料や、動画を画面の比率に修正する費用、設営・設定の費用なども別途必要なので、レンタルでも高コストです。
予算が限られていると、結局理想どおりの什器設置ができず、中途半端なブースとなってしまうおそれがあります。
ディスプレイ用の什器は矢野紙器株式会社にご相談ください
「予算はかけられないが、ディスプレイはこだわりたい!」とお悩みの方は、矢野紙器株式会社にお任せください。
矢野紙器株式会社は、強化ダンボールを使用したダンボール什器の製作で、家具や遊具など多くの実績をもつ会社です。
強化ダンボールなら、下記の販促ツールをオリジナルデザインで安く製作できます。
・カタログスタンド
・看板・パネル
・アイキャッチ用のオブジェ
・展示台
・商談用テーブル・椅子
・背景
・フロアマット
など
強化ダンボールの特徴は、軽量かつUVインクジェットでのフルカラー印刷もできることです。
組み立て式にすれば、運搬にかかる費用も大幅に軽減できます。
廃棄時は古紙回収に出すだけなので、産廃処理費など特別な排出コストもかかりません。
矢野紙器株式会社は、丁寧なヒアリングでお客様のご要望を把握したうえで、最適な製品をご提案します。
アクリルやLED照明との組み合わせにも対応しておりますので、まずはどのようなブース作りをしたいのか、お気軽にご相談ください。
まとめ
展示会のディスプレイは、その場で購買行為に移行してもらいたい店頭とは異なり、商談や後日の問い合わせにつなげることが目的です。
ブランドや商品の認知度を拡大できるような、「いかに目立つか」「何を伝えるか」を重視したディスプレイデザインを意識しましょう。
木工ブースよりも低コストで大々的な什器を製作したいときは、矢野紙器株式会社へお任せください。